念願の紀尾井ホールでコンサート

ニュースでは開花宣言がなされましたが、我が家の開花宣言はお隣さんのお庭の桜が指標です。
ということで、開花は週末になりそうかしら。
春色の薄手の服を着て肌寒さに震えながらも、春はすぐそこまで来ていると
実感できる今日このごろです。

さて、随分とご無沙汰してしまいましたが、久方ぶりにコンサートを開催する運びとなりました。

5月29日金曜日。
会場はクラシックの名門、憧れの紀尾井ホールです。
http://seialee.com/concert2015/
いつかは紀尾井ホールで歌いたいと思っていましたが、二年ぶりのブランクがある今、その憧れのホールにチャレンジするのは無謀だとわかりつつ、少しでも前に進みたいという思いで開催を決定しました。

共演は日本有数の凄腕クァルテットです!
前半はチェンバロと共にバロックの世界観を、後半はオペラアリアの数々をお楽しみください。

毎日ヴォイストレーニングをしていますが、年を重ねてはじめてわかることも多く毎日が学びです。
皆様に今までと違った歌の魅力をお伝えできるよう精進してまいります。

皆様のお起しを心よりお待ちしています。

せいあLee

Grace Note 2015

尊敬する幸せ

尊敬し目標とする先輩がいることは、人生を「心豊か」に生きていく上でとても大切な事だと思うのです。

素敵なお友達からの紹介で、夏木マリさんの旅のアレンジをさせて頂いたのはいつ頃だったかしら?それ以来、食事や旅をご一緒させて頂く機会があり、その中でたくさんの貴重なお話を聞かせて頂く光栄にあずかりました。

私はマリさんの「心の生き方」を尊敬しています。年を重ねて尚、素直で、好奇心旺盛で、人に分け隔てなく、真面目で一生懸命なマリさんが大好きです。

「私たちは美しさを見つけるために生まれてきた」夏木マリ著

こちらは夏木マリさんの新書ですが、60歳を越え、なお新しい事にチャレンジし、誰よりもフレッシュな心をお持ちのマリさんの秘密をお裾分けしてくれています。著書の中に散りばめられた様々な格言にハッとさせられます!

この美しい本の表紙撮影は世界一のフォトグラファーMichael Tompsonさん。実はこの撮影時に丁度同じくNYに滞在していて、幸運にも撮影現場にお邪魔させて頂いたんです!世界一のチームに囲まれ、とても自然に新しい環境やチームを楽しんでいながら、撮影時は彼らを怯ませるほどのパワーを爆発させるマリさんにまたまたノックアウトでした。

年を重ね、経験も重ねた方のみが知っている人生の機微を学べる素晴らしい本ですので、是非、多くの女性に読んで頂きたいな。

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追伸:大先輩に私ごときがこんな想いを述べるのもおこがましいと思ったのですが、分け隔てなくお付き合いして下さるマリさんならきっと理解して下さるだろうなーと思いブログに書きました。ふと、後輩をこういう気持ちにさせてくれる事こそ、私がもっとも学びたく尊敬する所以ではないかしら、、なんて思いにふけったり。

Vocaloid Opera THE END

感動しました。

思い出しても胸がザワザワする。歴史に残る一場面に遭遇した気分です。

Operaの特徴である、歌い手がマイクを使わない生の声とオーケストレーションとの共演という核になる部分が一切ないこのOpera。しかし、これはまさしくOperaでした。

Operaを歌い、世界のオペラを観てきたからこそそれが理解できます。

今までも多くの人がOperaを変えたい、新しいOpearを制作したいと躍起になってきたと思います。それを、今、この時代に生きる日本人が、まさに、日本人にしか作れないまったく新しいOperaを作成したことに驚き、心から喜んでいます。

これは、世界が驚愕する新しい芸術だと思います。

渋谷慶一郎さんには、ただただ敬服します。

世界のOperaシーンは、多く人々が理解するクラシックの世界とは真逆のアヴァンギャルドでミニマルでコンセプチュアルな方向にすっかり向かっています。ビデオアーティストのビルヴィオラが、2005年に「トリスタントイゾルテ」の演出をした時には、心臓が飛び出すくらい感激しました。また、Bregenz Festivalの演出も度肝を抜かされます。

今までは「古典文学をどう新しい解釈で演出するか」のテーマでもがいていたOperaの世界を、渋谷さんはまったく別の、でも、間違いなく本物の、そしてコンセプチュアルアートとしてのOperaを作り出してしまったんではないでしょうか。

初音ミクという2次元アイコンの心に巣食う「終わり」への恐怖と矛盾の葛藤を、このような形で人の心の中に浸透させてしまったこの作品に、ただただ驚異お覚えます。その浸透がゆっくりジワジワくる感じには恐怖さえ感じます。

また、日本語と英語の字幕による台詞は単純で詩的で難解で哲学的でとても美しかった。

この作品を作曲した渋谷慶一郎さんはOperaは「死んだメディア」だと解説しています。Operaを歌う者にとってちょっと衝撃を受ける解釈でしたが、死んでいるのに、なお、人々を魅了して惑わす力のあるOperaに携わっている一人として、とてもチャレンジングでスリリングな世界の幕開けを見た気がします。

初日にお伺いし、終演後は心が落ち着かず熱が出るありさまでした(会場が寒かったから?)。しかし翌日になっても心のザワメキは収まらず、翌日にもう一度観たかったのですが予定が合わず断念。このままザワメキが収まらなかったら、パリまで観に行こうかな。

終演直後、次回公演予定のパリのシャトレ座館長のブラボーが場内に響きました。

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レコーディング

去年からレコーディングをスタートしていますが、まだ半分も終わっておらずやる事がたくさん!私にとってCD制作は初めての体験なので、わからないことばかりで戸惑ってばかりです。

ロンドンのアビーロードスタジオでの4曲のレコーディングにこぎつくまでに一年以上かかったし、レコーディングが始まっても「何をどうすればどうなる」かもわからないままの、まさに五里霧中の作業でした。しかし心配をよそに出来上がった曲を聞いてみるとインストロメントは最高にかっこ良く仕上がり、やっぱりロンドンで録って良かったー!と思ったのもつかの間、後日聞かせてもらった歌の編集が気に入らず、帰国後日本とロンドンで何度も編集しなおしてもらっても私の思う音楽になってなくて、歌録りだけまた一から録り直しをすることにしたり、新しいチームで違う曲のレコーディングをしてみたら、歌はよく取れたけど、今度はインストロメントの音数が少なくて全体的に弱く録りなおしをしないといけなかったり。

10曲のうち、この曲の編成はヴァイオリン2本、ヴィオラ一本、チェロ、アコースティックギター、チェンバロにしましょう。そして、この曲はシンプルにギターだけにしましょう、なーんて、とりあえずわかる範囲でどうにかこうにか指示を出してやってきたけど、私の少ない知識ではかなり無理な設定。しかし、音楽は本当に個人的なものなので、音楽家一人一人に違う音楽が体に流れているため人任せには絶対できなく、私の中にある音楽を他の音楽家に説明しながらの作業はホント大変!プロデューサーは自分なので、どんなコンセプトのCDにするのか?選曲は?曲数は?伴奏の編成は?レコーディングの場所は?等など、、決めなくてはいけないことがたくさんあるのですが、なんせ、舞台で歌だけ歌ってた人にはかなりの高等テクニックが必要なもようで。

と、試行錯誤を繰り返していましたが、今日やっと全ての曲の構想が自分の中でまとまったのでとっても嬉し気分なのです!むははー!

今月末から残りの曲のレコーディングをして、なんとか秋にはリリース出来るように急がなくちゃ!なんて焦りながらも、今晩は嬉しくてドキドキしてウキウキしてムハムハしています。

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引っ越し真最中

引っ越しの真っ最中です。

「家は家具縛り家具人を縛る

坂本龍馬の言葉ですが、ほんと、その通り!以前の家は内装をかなり凝って作り込んでいたので、リビングやテラスに合わせていた家具や、世界中から集めてきた調度品をどうするかホトホト悩みます。まったく家具の為に引っ越し先が制限される始末です。。そして引っ越しが決まってから、頭の中でバーチャル家具配置をしてはいたのですが、いざ、家具が入ってみると、やっぱりスペースが足りない。家具の他にもまだまだ問題が山積み!食器、茶道具、花瓶なども結構かさばるし、アート作品も新しい部屋の雰囲気に合わず行き場がない。もちろんドレスや靴も溢れ帰っていますが、こちらは断捨離しながらなんとかかんとか。

震災後、フレキシブルでいることの大事さを痛感したので、あの時の気持ちを忘れずにあまり縛られる様なモノは増やさずシンプルに生きたいな。

公園ビューの新居より